[2021_12_16_06]女川原発、来年2月に住民参加の避難訓練(河北新報2021年12月16日)
 
参照元
女川原発、来年2月に住民参加の避難訓練

 内閣府は15日、来年2月上、中旬に予定する東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)の原子力総合防災訓練で、住民避難を実施する計画を明らかにした。政府が2020年6月にまとめた避難計画の実効性を検証する。原子力規制委員会の定例会合で、担当者が説明した。
 宮城県沖を震源とする地震、津波の複合災害を受け、緊急停止した女川2号機で原子炉の設備故障が重なり、冷却できなくなると想定した。省庁や自治体、東北電力、警察、消防、自衛隊が参加する。
 原発5キロ圏内の予防的防護措置区域(PAZ)の石巻市と女川町、牡鹿半島南部と離島の準PAZの参加住民は、30キロ圏外への県内避難に臨む。

 ■コロナ禍での災害想定

 移動手段はバスなどで、半島南部や離島はヘリや船による避難を検討する。新型コロナウイルス流行中の災害発生を想定し、車両内で人同士の距離を確保するといった感染対策を講じる。甲状腺被ばくを防ぐ安定ヨウ素剤も配る。
 5〜30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)は原則、屋内退避とした。
 避難計画によると、原発30キロ圏の避難対象は約20万人。PAZと準PAZはすぐに避難する。UPZは石巻、登米、東松島、女川、涌谷、美里、南三陸の7市町で、空間放射線量率の状況に応じて避難する。
 女川2号機は昨年2月、規制委の審査に合格した。東北電は安全対策工事を終える22年度以降の再稼働を目指している。昨年度の訓練は新型コロナの感染拡大に伴い中止された。
KEY_WORD:ONAGAWA_: