[2021_11_24_07]東海第2原発事故想定 茨城・那珂市が住民避難訓練(茨城新聞2021年11月24日)
 
参照元
東海第2原発事故想定 茨城・那珂市が住民避難訓練

 ■広域避難計画策定に向け
 日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村白方)で重大事故を想定した広域避難計画策定に向け、那珂市は23日、住民参加型の避難訓練を実施した。同市が原子力災害に対応した防災訓練に取り組むのは初めて。東海第2から半径5キロ圏内(PAZ)本米崎地区住民の希望者40人に加え、市職員や訓練協力機関関係者ら約80人が参加し、災害対策本部の運営や住民への情報伝達、バスで避難する訓練などが行われた。
 市の一部が即時避難を行うPAZ圏内のほか、全域は放射線量に基づき避難の指示が出るまで屋内退避する半径5〜30キロ圏(UPZ)に入る。市では筑西、桜川の2市が広域避難先となっている。
 訓練は午前7時に東海村で震度6強、那珂市で震度6弱を観測する地震が発生、東海第2で放射性物質が漏えいするという想定で実施された。市役所5階で午前8時に開かれた災害対策本部会議では、日本原子力発電の職員らが状況説明。市は一時集合所の開設準備や安否確認、各学校や公共施設への対応支持などを呼び掛ける手順を確認した。
 午前9時20分、参加者らは防災無線や緊急速報メールによる避難指示を受け、自宅から旧本米崎小学校へ行き、新型コロナウイルス感染拡大防止のための消毒や検温、体調管理チェックシートの記入を実施。安定ヨウ素剤の配布訓練など緊急時の対応方法を確認した。市が用意した大型バス2台に乗り込み、受け入れ先の避難所に見立てた市中央公民館へ向かった。
 訓練後、先ア光市長は「非常に意味のある訓練を行えた。広域避難訓練はいずれ必要となる他自治体と連携しながらやっていきたい」と述べた。市は今後も訓練を重ねながら計画の実効性の向上を図る方針。
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