[2021_11_15_01]硫化水素流出事故を受け2度目の立ち入り調査 宮城・女川原発(東日本放送2021年11月15日)
 
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硫化水素流出事故を受け2度目の立ち入り調査 宮城・女川原発

 宮城県にある女川原発で7月、作業員7人が硫化水素による中毒症状で搬送された事故を巡り、県などが15日に2度目の立ち入り調査を行い再発防止策の進捗状況を確認しました。
 調査は県と立地自治体の女川町、石巻市のほか、原発から30キロ圏内にある5市町の担当者も立ち会って行われました。
 女川原発では7月、1号機の建屋にあるタンクで発生した硫化水素が2号機の建屋に流れ込み、作業員7人が中毒症状で病院に搬送されました。
 東北電力は、発生した硫化水素の量が想定以上に多かったために通常の排気ラインでは処理しきれず、他の配管に漏れてしまいその結果、2号機の建屋に流れ込んだと説明しました。
 県は、タンクで行っている作業の流れなどを現場で確認し、タンクで作業する際には事前に他の配管の弁を閉めておくことなどの再発防止策について説明を受けました。
 女川原発ではこのほかにも、2月の地震で足場のボルトが核燃料を保管するプールに落下したり、8月には焼却炉の一部が破損して灰が漏れ出したりとトラブルが相次いでいます。
 県の担当者は、再発防止策を確実に実施し安全管理に努めるよう要望しました。
 県原子力安全対策課伊藤健治課長「状況によっては、大きな問題に至るものばかりなのではないかというふうに考えております。今一度、広めにリスクを検証するとともに必要に応じて改善を行うよう指摘をさせていただきます」
 女川原発の若林利明所長は「信頼関係に傷をつけないよう、県の指摘を肝に銘じて対応する」と答えました。
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