[2021_10_04_02]継続か…撤回か "核のごみ"調査めぐり20年ぶり「町長選挙」候補2人の主張に揺れる町民 北海道寿都町(北海道文化放送2021年10月4日)
 
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継続か…撤回か "核のごみ"調査めぐり20年ぶり「町長選挙」候補2人の主張に揺れる町民 北海道寿都町

 原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる"核のごみ"の最終処分場選定に向け文献調査が進む北海道寿都町。
 10月26日に町長選を控える中、立候補を予定する2人が語ったこととは。
 現職 片岡 春雄さん(72):「(Q:意気込みは?)平常心で行きます」
 新人 越前谷 由樹さん(69):「核のごみ受け入れ反対を述べていきたい」
 継続か、それとも撤回か。いわゆる"核のごみ"の最終処分場選定に向け、文献調査が進む寿都町。人口2800人ほどの小さなマチでは10月26日に、20年ぶりとなる町長選挙が行われる見通しです。
 10月2日夜、町内で開かれた政策発表会。会場には約130人の町民が訪れました。
 立候補を予定する前町議会議員の新人、越前谷由樹さん。寿都町の風をイメージしたキャラクターのTシャツを着用し、文献調査の即時撤回を訴えました。

 新人 越前谷由樹さん:「町民間の分断が大きくうずまいている。町民の不安や苦しみを解消していかなければならない。これはお金にもかえがたいものであります。当然、文献調査には撤回を求めていく。町長の肌感覚ではなく町民の肌感覚が大切であり、調査応募に先駆けて住民投票を行うことであったと思う」
 越前谷さんは文献調査で生じた、町民や周辺自治体との分断の解消に取り組むとした上で、「身の丈」にあった緊縮財政を主張しました。
 一方、6選を目指す現職の片岡春雄さん。文献調査で得られる交付金を利用して、新型コロナなどで打撃を受けた経済を回復させたいとしています。

 現職 片岡春雄さん:「交付金を基金に積み立てて、人口減少につながる産業振興、新たな雇用につながるように使うべき。文献調査に応募したが、地層処分の議論が全国的な展開になっていない。寿都発の全国展開になるようにモデル的な議論になるように発展させていきたい」
 片岡さんは、次の概要調査に進むかは住民投票を行いたいとする一方で、核のごみの議論が全国に広がってほしいと訴えました。
 2人の訴えを町民はどう受けとめたのでしょうか。
 町民:「核のごみの問題で反対ということで選挙戦になった」
 町民:「文献調査は賛成です。処分場自体は漁師なので建つのは反対」
 町民:「町が分裂しているから賛成反対で、選挙まで1か月を切るが静かに過ごしたい」
 核のごみをめぐり揺れるマチの未来をどう作っていくのか。そのかじ取り役を選ぶ町長選は、10月21日に告示、26日に投開票されます。
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