[2021_09_14_03]核燃料サイクル維持を 電事連が声明(産経新聞2021年9月14日)
 
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核燃料サイクル維持を 電事連が声明

 電気事業連合会は14日、使用済み核燃料を再処理して繰り返し使う「核燃料サイクル」を維持すべきだとする声明を発表した。同政策をめぐっては、自民党総裁選に立候補を表明している河野太郎ワクチン担当相が否定的な見解を示している。
 国が原子力の開発当初から同路線をとっていることや原発の円滑な再稼働、電力の安定供給に寄与する点などを挙げ、「次期エネルギー基本計画案にも記載されており、長期的視点に立ち、一貫性をもって進めてもらうことが重要」と訴えた。
 梶山弘志経済産業相も同日の閣議後記者会見で、一般論と断った上で「(次期)エネルギー基本計画では専門家による議論も積み重ねた上で核燃料サイクルを推進することとし、各省協議で了解を得てパブリックコメント(意見公募)にかけている」と説明した。
 資源小国の日本は原発で発生する使用済み燃料を再処理し、取り出したプルトニウムやウランを燃料として再利用する核燃料サイクルを原子力政策の基本としてきた。核武装への疑心暗鬼から新燃料用に回収したプルトニウムの備蓄を批判する国もあり、核燃料サイクルをやめればこうした指摘に論拠を与えることになりかねない。
 同政策をめぐっては河野氏が11日の読売テレビ番組で、プルトニウム消費の本命だった高速増殖炉の原型炉「もんじゅ」の廃炉を受け、巨額の費用がかかる核燃料サイクル政策はきちんと止めるべきだと指摘。「そろそろ核のごみをどうするか、テーブルに載せて議論しなければいけない」と強調した。
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