[2021_09_06_03]柏崎原発でケーブル火災 外部への放射能漏れなし(新潟日報2021年9月6日)
 
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柏崎原発でケーブル火災 外部への放射能漏れなし

 6日午前11時すぎ、新潟県の東京電力柏崎刈羽原発3号機のタービン建屋地下3階で煙が出たと東電社員から119番通報があり、機器の電源ケーブルを焼いた。けが人はいない。現場は放射性物質を扱わない非管理区域で、東電は外部への放射能の影響はないとしている。
 東電によると、煙が出たのは圧縮空気を乾燥させる「IAドライヤー」と呼ばれる装置。高さ約150センチ、幅約40センチの円筒形で、中に電気ヒーターが入っている。圧縮空気は、配管内の水や空気の流量を調整する際に使われる。
 当直員の社員が、月1回の定期点検で装置を起動した際、電気ヒーターから白い煙が上がった。発火はなく、装置を停止させると煙は数分で収まった。
 柏崎市消防本部が出動し、放水はしなかったが、ヒーターの電源ケーブルの被覆が焼けていたことから火災と判断した。
 同原発では2018年に電気ケーブルの火災が起き、地元自治体への第1報のファクスが遅れた事例があった。今回は東電の119番通報は午前11時3分ごろで、煙の発生を県、柏崎市、刈羽村に電話連絡したのは午前11時20分前後、県市村への第1報のファクス送信は同40分だった。報道機関に対する第1報ファクスは同50分だった。
 同原発広報部は「消防に通報したという情報はファクス送信前に自治体に電話で伝え、その後も情報を整理した上で連絡した。その早い遅いを、われわれの方では何とも言えない。今後も速やかな通報、連絡に努めていきたい」とした。
 柏崎市の桜井雅浩市長は6日、新潟日報社の取材に対し「核物質防護(体制の不備)などの事案が続き、東電に対する市民の受け止めや視線が厳しい中、火災は非常に憂慮する」と述べ、原因究明と再発防止を求めた。
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