[2021_05_16_02]「放射能に追われたカナリア」鈴木絹江さん死去 障害者と原発事故避難を訴え続け(京都新聞2021年5月16日)
 
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「放射能に追われたカナリア」鈴木絹江さん死去 障害者と原発事故避難を訴え続け

 「放射能に追われたカナリア 災害と障がい者の避難」などの著書があり、車いすユーザーの鈴木絹江氏が15日午後7時半、甲状腺乳頭がんで死去した。70歳。
 障害者で車いす生活を送りながら、長く福島県田村市で障害者の自立生活を支援するNPOを運営、ヘルパー派遣などに取り組んできた。2011年、約40キロ離れた東京電力福島第1原発事故で、利用者の障害者とともに一次避難を余儀なくされ、2013年から京都市西京区に自主避難し、障害者の立場から原発問題に取り組んだ。ドキュメンタリー映画「逃げ遅れる人々」にも出演した。
 京都での講演活動では、福島への思いをいつも語り、「(障害がある)仲間の中には、避難所に行くと『迷惑』と拒まれ、仕方なく自宅に戻って何とか生活した人もいた」「事故により、それぞれの家族間や友人間で断絶が生まれた。時間がたっても怒りや悲しみは変わらない」などと語りかけた。
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