[2020_12_24_10]規制委員長「東電の姿勢は受け身」福島事故の調査停滞も指摘(新潟日報2020年12月24日)
 
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規制委員長「東電の姿勢は受け身」福島事故の調査停滞も指摘

 原子力規制委員会の更田豊志委員長は23日の定例会見で、東京電力の小早川智明社長と行った21日の意見交換を振り返り、福島第1原発や柏崎刈羽原発に対する東電の姿勢が「受け身という印象だ」と改めて不満を示した。福島第1原発事故原因に関する東電の調査が停滞しているとし、その取り組みが柏崎刈羽原発の再稼働にとって重要だとの認識も示した。
 小早川氏との意見交換では福島第1の廃炉作業や処理水の処分問題を軸に行われ、柏崎刈羽の安全対策にも話が及んだ。更田氏は「社長の顔が見えない」と批判し、小早川氏の強いリーダーシップを求めていた。
 更田氏は23日の会見で、東電が福島第1原発事故の教訓を柏崎刈羽原発の運営に生かすとする方針に理解を示しつつ、「福島第1原発の廃炉作業を優先して進めることが東電の責任だ」と強調した。
 23日の会見に先立つ規制委の定例会合では、福島事故の原因調査を巡って「ここ3年くらいは停滞というか、ほとんど先に行っていない」と述べ、東電の姿勢に苦言を呈した。会見でも「柏崎刈羽原発の運用に対して信用される事業者になるには、(福島第1や柏崎刈羽で)疑問を自ら見つけに行く姿勢が必要だ」と話し、主体性を持って対応するように促した。
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