[2020_12_07_04]8年半に及ぶ長い闘い 福井県の原子力安全対策課職員は「大飯3号機の配管亀裂については配管の交換をすべき…」 「原発の終わり」が見え始めた 早く終わらせるための闘いへと段階が変わった 大阪地裁の大飯原発3,4号機設置許可取り消し判決に思う 若泉政人(サヨナラ原発福井ネットワーク)(たんぽぽ舎2020年12月7日)
 
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8年半に及ぶ長い闘い 福井県の原子力安全対策課職員は「大飯3号機の配管亀裂については配管の交換をすべき…」 「原発の終わり」が見え始めた 早く終わらせるための闘いへと段階が変わった 大阪地裁の大飯原発3,4号機設置許可取り消し判決に思う 若泉政人(サヨナラ原発福井ネットワーク)

 判決は大きな驚きだった。8年半に及ぶ長い闘いを続けてこられた原告団、弁護士の方々に敬意と感謝をささげたい。
 現在、福井の原発はすべて停止している。
 関西電力は、運転開始から40年を超える“老朽原発(高浜1、2号機、美浜3号機)”を来年、再稼働する計画を立てている。
 8月31日に大飯3号機の定期検査で見つかった1次系配管のひびを手当てすることなく運転をしようとしていた関西電力である。原子炉の脆性などの危険性が指摘される“老朽原発”で、どのようなトラブルや事故が発生するのか想像もできない。
 そうした中、11月13日、私たちは福井から原発を止める裁判の会、若狭ネットと共同で福井県に対し原発を動かさないよう要請を行った。

◎ 対応にあたった原子力安全対策課職員は、「核燃料サイクルについてはうまくいっていないと認識しているけれども、国が責任をもって正面から取り組むことが必要である」「現在、エネルギー基本計画の見直しが行われており、今後の原子力政策については、国の方向性を見たうえで県として判断する」「大飯3号機の配管亀裂については、県として配管の交換すべきだろうと原子力安全対策課内で話し合っていた。しかし、それを知事を通じて関電の評価の問題として明らかにすることはしなかった」「関電の原発の使用済み燃料プールは容量がいっぱいになるのが目に見えていることなどは把握している。つまり、稼働してもすぐに止めざるを得ないことを理解している」「福井県原子力安全専門委員会にて、高浜1,2号機、美浜3号機の原子炉の脆性の問題については、さらに詳しく議論する必要があると考えている」ことなどを確認した。

◎ 県としても、原子力政策の行き詰まりを認めるということは、あまりなかったことのようだ。であれば重要なのは「現状」を事実に基づいてしっかり認識することだ。
 そこで、大阪地裁が国の審査の否定を行った。この意味はすべての原発の審査に影響する。
 「原発の終わり」が見え始めた。
 早く終わらせるための闘いへと段階が変わったと感じている。
 そのために声をあげ続けよう。
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