[2020_10_22_01]女川原発再稼働“地元同意”の考え方  再稼働を認めない判決を出した元裁判長は…〈宮城〉(仙台放送2020年10月22日)
 
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女川原発再稼働“地元同意”の考え方  再稼働を認めない判決を出した元裁判長は…〈宮城〉

 宮城県議会は10月22日、女川原発2号機の再稼働に賛成する請願を採択しました。
 宮城県議会、女川町議会、石巻市議会の「再稼働容認」が出そろい、これにより地元同意の手続きは残すところ知事と女川町長、石巻市長の意向表明などです。関西電力大飯原発の運転差し止め訴訟で、再稼働を認めない判決を出した元裁判長は、再稼働の前提となる「地元同意」についての考え方に疑問を呈します。

樋口英明さん
 「地元同意というのは原発事故が起きた時の被害が及ぶ地域が了解すること」
 2014年関西電力大飯原発3・4号機の運転差し止め訴訟で、再稼働を認めない判決を出した元裁判長の樋口英明さんです。
 樋口さんは女川原発の250キロ圏内には宮城県以外の東北5県も含まれることを指摘した上で、宮城県以外の自治体の意見も聞くべきと強調します。

樋口英明さん
 「被害が及ぶ範囲を測定して考えるべき問題」
 そして石巻市民が避難計画に実効性がないとし、県と石巻市に地元同意の差し止めを求めた仮処分で、仙台地裁が申し立てを却下したことに触れ、次のように述べました。

樋口英明さん
 「裁判所は避難計画について、いいか悪いかしか判断できない。裁判所が乗り出していって、この争点の出し方はおかしいという裁判官もいるが少数派」

そして樋口さんは最後にこのように話します。

樋口英明さん
 「隣りの福島県で起きたことをもう1度見つめ直してください。宮城は福島の隣県なのでよくわかると思うが、原発事故が起きたら経済どころではない」

仙台放送
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