[2020_10_08_11]再処理工場工事認可 今月中の申請「困難」 規制庁が厳しい見立て(東奥日報2020年10月8日)
 
 日本原燃・六ヶ所再処理工場(六ヶ所村)の稼働へ向けた工事認可審査で、原子力規制庁は7日、原燃が10月中に提出するとしている1回目の審査申請について、原燃の作業が順調に進んでいないとして「かなり困難な状況ではないか」と厳しい見立てを示した。
 再処理工場を巡っては、7月に新規制基準の安全審査に正式合格後、安全対策工事の実施に必要な工事認可審査の段階に移行。工場内の重要な設備や機器の数が膨大なため、原燃は分割して申請する方針を掲げ、10月に1回目の申請を行う意向を示している。
 7日の原子力規制委員会定例会合で、長谷川清光・規制庁安全規制管理官は、申請へ向けた対象設備の頼型化といった原燃の作業が「順調に進んでいるかというと必ずしもそうではない」と報告。10月中の申請は困難との見方を示した。
 原燃は現段階で方針を変えていないが、「(工事経可審査の)経験が少ない原燃はなかなか理解が進まなかった」と規制庁幹部。申請の遅れは、原燃が2022年度上期へ延期を表明したばかりの完工時期に影響しかねないが、「拙速に中途半端に出すと、かえって申請書のつくりで問題が起こる」との懸念も示した。
    (佐々木大輔)
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