[2020_08_28_04]首相の辞任表明に福島は… 原発事故対応「遅かった」 被災者の声(毎日新聞2020年8月28日)
 
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首相の辞任表明に福島は… 原発事故対応「遅かった」 被災者の声

 東京電力福島第1原発事故で福島県富岡町から同県いわき市に避難し、行政区長を務めている佐藤光清さん(65)は安倍政権の原発事故への対応を振り返り「遅かった」とこぼした。
 自宅は帰還困難区域の中にあり、優先的に除染などが行われる特定復興再生拠点区域(復興拠点)から外れているため、9年半近くたった今も避難指示解除のめどが立たない。「原発事故は人災。国がお金をかけ、もっと早く(除染などを)進めてほしかった。国は復興拠点以外についても、長い月日がかかっても家屋の除染・解体を進めて避難指示を解除するとしてきた。首相が代わってもそれは維持されるだろうし、してほしい」と注文を付けた。
 安倍政権下で決まった東京オリンピック・パラリンピックでは、町内でも聖火リレーが行われる予定だったが「パフォーマンスではないか。聖火ランナーが走るより、(首相など)国の偉い人に倉庫の屋根が落ちたままの自宅を見てほしかった」と話した。【渡部直樹】
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