[2020_07_16_06]再処理工場 不適切保管 原燃の是正遅れ批判 規制委員長 審査合格に影響なし(東奥日報2020年7月16日)
 
 日本原燃・六ヶ所再処理工場(六ヶ所村)で放射性廃棄物が最長で約19年間、不適切に扱われている問題について、原子力規制委員会の更田豊志委員長は15日の定例会見で「(2017年に原燃が)是正すべしと指摘を受けてから非常に長い時間が経過していることば問題」と述ベた。一方、安全面や、今月中を見込む正式合格の判断への影響はないとの見解を示した。
 17年、規制委の巡視で、放射性廃棄物を所定外の場所に置いたままなどの不適切な扱い計8件が発覚。高レベル放射性廃液をガラスと混ぜた破片約160キロも含まれる。原燃は当初、19年8月までに是正措置を取るとの計画を示したが、完了は2件にとどまっている。
 更田委員長は原燃の対応を「安全上、大きな影響はないにしても、是正措置が長期間取られなかったことはあってはならない」と批判。一方で「(安全審査に)関心がいき、注意が及ばなかったのかなとは思う」と推察した。
 監視する側の原子力規制庁に対しても「現地の事務所は問題をずっと認識していたが、本庁側はフォローが甘かった」と反省点を挙げた。
     (佐々木大輔)
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