[2020_03_14_05]原燃・再処理工場安全審査 規制委に補正書提出(東奥日報2020年3月14日)
 
 日本原燃は13日、六ヶ所再処理工場について、これまでの審査での指摘事項を反映した事業変更許可申請の補正書を原子力規制委員会に提出した。許可申請書約1万1千ページのうち、約1万ページを補正する。
 再処理工場の安全審査に関わる議論は2月21日までに順次、終了した。補正書の内容に問題がなければ、規制委事務局の原子力規制庁が合格証に当たる審査書案の作成を進める。一方、規制委の更田豊志委員長はこれまでの会見で「恐らく『これで良い』という補正が次に出てくるとは考えにくい」と述べ、補正書への指摘を行う審査会合を開く可能性に言及している。
 原燃によると、再処理工場に関わる一部補正の提出は18回目。今回の内容は▽制御室の床下にあるケーブル火災を想定し、消火設備を設置▽竜巻に備え冷却塔に防護ネットを設置、屋上の1系統を地上に移設▽臨界事故の拡大を防ぐため廃ガス貯留槽を設置、緊急時に使用する可搬型放水砲を3台から最大6台に、水を送る大型移送ポンプ車を5台から最大9台に増加ーなど。補正書の作成には社員約300人が当たり、確認にも約130人を動員、電力各社の支援も得て準備を進めてきたという。原燃の担当者は「今後、規制庁に内容を丁寧に説明していく。まだ審査の途中であり、引き続き審査合格に向けて全力で取り組む」と述べた。
 (加藤景子)
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