[2020_02_28_04]補正書提出「3月中旬」 原燃再処理 目標半月先送り(東奥日報2020年2月28日)
 
 日本原燃の増田尚宏社長は27日、青森市の青森地域共生本社で開いた定例会見で、六ヶ所再処理工場の審査合格の基本資料となる「補正申請書」を3月中旬にも原子力規制委員会へ提出する意向を示した。これまでは.「2月末」を目標に掲げていたが、内容に万全を期すため、半月程度、先送りした。
 再処理工場の審査会合は、設備、地震・津波の両分野とも21日までに終結した。ただ、規制委の更田豊志委員長は、原燃が提出する補正書が、すぐには「最終版」とならない可能性を示唆し「恐らく審査会合を開かなければならないだろう」と述べていた。
 増田社長は会見で、補正書は「おおむね出来上がった」と説明、目標を先送りした理由を「規制委の要求に応える、質の高いものを提出したい。しっかりとした補正書を作り上げ、審査を円滑に進めることが近道だと考えている」と述べた。現在、補正書の確認に、原発の審査経験を持つ電力会社の支援を受けているという。
 6年にわたった会合については、自社トラブルによる中断を挟んだ経緯に触れつつ、再処理施設特有の事情により長期化したとし、「再処理としては初めての審査。終盤、原発と同様の要求に基づく審査も加わり、双方の視点からの確認に時間がかかった」と振り返った。
 昨夏に発生した再処理工場の排風機故障が規制委から「保安規定違反」に当たると判定されたことには「恥ずかしいトラブル。『教材』として何を学ぶかを議論し、より良い仕事の仕組みに変えていく」と再発防止の徹底を誓った。
     (加藤景子)
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