[2019_12_12_04]東北電力の新社長に樋口氏 来年4月就任へ 現社長の原田氏、任期中の交代(河北新報2019年12月12日)
 
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東北電力の新社長に樋口氏 来年4月就任へ 現社長の原田氏、任期中の交代

 東北電力は11日の取締役会で、原田宏哉社長(63)が2020年4月1日付で取締役に退き、後任に樋口康二郎副社長(62)が昇格する人事を決めた。20年4月に送配電部門の法的分離(分社化)を控えるほか、女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)が再稼働の前提となる新規制基準適合性審査で事実上「合格」したことを踏まえ、経営体制を刷新する。
 東北電の社長交代は15年6月以来約5年ぶりとなるが、取締役任期中の交代は異例。原田氏は体調面の不安を考慮して会長職には就かず、20年6月の定時株主総会以降、非常勤の特別顧問として樋口氏をサポートする予定。
 原田氏は仙台市青葉区の本店で記者会見に臨み、「当社が経験したことがない転換点を迎える。女川2号機は設置変更許可を得るための道筋を付けられた。新社長にバトンを渡すベストなタイミングと判断した」と退任の理由を説明した。
 電力小売り自由化、原発再稼働に向けた動きといった在任中を振り返り、「東日本大震災からの経営基盤の回復と成長に向けて、一定の進捗(しんちょく)を図ることができた。持てる力を出し尽くした」と話した。
 会見に同席した樋口氏は、主な課題に女川2号機と東通原発(青森県東通村)の早期の再稼働や、新たなビジネスモデルの発掘を挙げた。「失敗を恐れず挑戦と変革を続けることで、無限の可能性が広がる時代になる」と決意を述べた。
 樋口氏は福島県国見町出身、東北大卒。1981年入社。主に火力畑を歩み、震災の津波で被災した原町火力発電所(福島県南相馬市)の所長として復旧に当たった。常務取締役火力原子力本部副本部長、取締役常務執行役員発電・販売カンパニー長代理兼原子力本部副本部長を経て、2019年6月から取締役副社長執行役員原子力本部長代理。
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