[2019_10_18_02]毒まんじゅうを食らった 岩根茂樹社長らを強制捜査せよ 株主総会で関西電力と対決した河合弘之弁護士が怒りの告発 河合弘之弁護士(抜粋)(週刊金曜日2019年10月18日)
 
参照元
毒まんじゅうを食らった 岩根茂樹社長らを強制捜査せよ 株主総会で関西電力と対決した河合弘之弁護士が怒りの告発 河合弘之弁護士(抜粋)


◎汚濁体質の構造は電力会社に共通
   (中略)
◎本気で調査した国税、大阪地検特捜部は?
河合弁護士…今回の事件で一番重要なのは、不当高価発注の問題です。公益事業である関電が、不当に高すぎる値段で、不公平な発注をしていることです。これは関電が一番気にしていることでもあります。関電がきちんと調査をしないまま「発注手続きに違法性はなかった」と説明しているのは、そのことを一番気にしている証拠です。(中略)−関電管内の消費者をはじめとした世間の皆さんの関心事は、今回の事件が立件されるかどうかです。今回のケースは、会社法967条(取締役等の贈収賄罪)や、会社法960条(取締役等の特別背任罪)に抵触しないのでしょうか。

…特別背任もあり得ますね。不当で不公正な発注が、不正の請託−ようするに悪いことをやってくれとお願いした−ということに当たるとすれば、贈収賄もあるし、それは同時に特別背任になると思います。

−立件される可能性は十二分にあると?
 …いや、十二分とは言わない。大阪地検がどう動くか、ですよね。

−国税は本気で動いたわけじゃないですか。金沢国税局は。
 …国税局は本気で動いたけど、国税は税金を取るために動いたわけで、悪事を暴露するために動いたわけではない。国税は、売り上げが急増しているところに行くんです。儲かっているところに。だから吉田開発にも行った。
 そうしたら、架空の外注費があったんでしょう。それがバレて、国税が追及したら、“すいません、森山さんにお渡ししました。仕事の仲介手数料です”と白状して、森山氏のところにも強制捜査がいきなり入った。毒まんじゅうを配った相手を記したメモを隠す暇もなく、森山氏も、“俺ももらったけど、それを関電のあいつらにもやっているよ”と、これまた国税に白状した。
 今、明らかになっている状況証拠から浮かび上がってくるのは、そんな構図でしょう。

◎還流金の原資は値上げした電気料金
     (中略)
−基本的なことですが、還流したお金の原資は電気料金です。
 …還流が明らかになった2011年からの7年の間に、関電は電気料金を2回、値上げしています。
 お客さんである消費者に対し、「経営が苦しいから電気料金を上げさせてくれ」と頭を下げていた人間たちが、その裏で、還流してきたカネをジャブジャブもらっていたのは許し難いことです。消費者をとことんバカにしています。
       (「週刊金曜日」2019.10.18 1253号より抜粋)
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