[2019_09_02_05]東日本大震災 津波で漂流、岩手の漁船が8年半ぶりに沖縄で発見(毎日新聞2019年9月2日)
 
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東日本大震災 津波で漂流、岩手の漁船が8年半ぶりに沖縄で発見

 中城(なかぐすく)海上保安部(沖縄市)は2日、2011年3月の東日本大震災による津波で流された岩手県釜石市の漁船が、約1900キロ離れた沖縄県金武(きん)町の海岸で8年半ぶりに見つかったと発表した。
 中城海上保安部によると、巡視艇の乗組員が8月31日、パトロール中に金武町の砂浜に漁船が打ち上げられているのを発見。船名の表示はなかったが、漁船の登録番号から所有者が判明した。
 漁船は、釜石市唐丹(とうに)町花露辺(けろべ)の漁師、佐々木清文さん(74)が所有していた「清昭丸」(0・8トン)。連絡を受けた佐々木さんは「(自分は)遠くても高松までしか行ったことがないのに、船が遠く離れた沖縄まで旅したなんて」と驚きを隠せなかった。
 震災当日は養殖ワカメの最盛期。船で刈り取ったワカメを近くの小屋に移し、加工していた。津波が来る前に避難したが、留めていた船は流された。
 震災後に購入した船の名前も「清昭丸」。佐々木さんは「年なので現地に行くのも難しい。向こうで使ってくれる人がいるなら」と話した。【西嶋正法、中尾卓英】
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