[2019_06_23_01]千島列島で噴火 噴煙高さ1万m以上に 旅客機はルート変更も(NHK2019年6月23日)
 
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千島列島で噴火 噴煙高さ1万m以上に 旅客機はルート変更も

 気象庁によりますと、千島列島の火山で22日午前噴火が発生し、噴煙が1万メートル以上の高さに達しています。気象庁は、航空路火山灰情報を出して周辺を飛行する航空機に注意を呼びかけています。
 気象庁によりますと、北海道の択捉島から北東におよそ450キロ離れた千島列島にあるライコケ島で、22日午前3時ごろ比較的規模の大きな噴火が発生しました。
 この噴火による噴煙は上空およそ1万3000メートルの高さにまで達しているということです。気象衛星ひまわりの画像でも、午前3時ごろから噴煙が上がり、風に流されて島の東側の広範囲に広がっていく様子が捉えられています。
 気象庁によりますと、火山灰は23日にかけて千島列島の東からアリューシャン近海にかけての上空に広がると予想されているということです。
 火山灰の中を航空機が飛ぶと、ジェットエンジンが吸い込んで停止したり、操縦室の窓が傷ついたりするおそれがあるため、気象庁は「航空路火山灰情報」を出して付近を飛行する航空機に注意を呼びかけています。
 ライコケ島は千島列島にある標高551メートルの火山島です。千島列島では2009年にも別の島で噴火がおき、このときは噴煙が上空1万6000メートルまで上がり、航空機が航路を変更するなどの影響が出ました。

一部路線でルート変更

 国土交通省も、この周辺空域は北米と日本などを結ぶ航空路にあたることから、航空関係者向けに噴煙に関する情報を出して注意を呼びかけています。
 この噴火の影響で、噴煙を避けるためルートを変更して飛行した旅客機は、22日午後3時までの時点で、日本を発着する便を含めて37便確認されているということです。
 このうち、全日空と日本航空によりますと、日本と北米を結ぶ一部の便でルートを変更していますが、これまでのところ、ほぼ正常通り運航しているということです。
 全日空と日本航空は、最新の運航情報を会社のホームページなどで確認するよう呼びかけています。
 航空関係者によりますと、エンジンが火山灰を吸い込むと熱で溶けた火山灰が内部に貼り付き、推力が落ちるだけでなく、最悪の場合エンジンが止まってしまうなど大きな影響が出るということです。


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