[2018_11_29_04]仏の核融合実験装置を遠隔操作 プラズマ発生成功 青森・六ケ所核融合研究所(デーリー東北2018年11月29日)
 
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仏の核融合実験装置を遠隔操作 プラズマ発生成功 青森・六ケ所核融合研究所

 国際熱核融合実験炉(ITER)の関連研究を行う量子科学技術研究開発機構などは28日、青森県六ケ所村の六ケ所核融合研究所で、フランスの核融合実験装置「WEST」を遠隔操作し、プラズマを発生させる実験を成功させた。同機構が欧州の装置で遠隔実験を行うのは初めて。
 同研究所では、所内の遠隔実験センターと仏で建造中のITERを高速ネットワーク回線でつなぎ、遠隔実験することを目指している。WESTは、ITERの内壁に使用されるタングステン材の研究を主に行っており、六ケ所村からは約1万キロ離れているという。
 今回の実験は欧州と合同で実施。大型モニターに現地の様子や実験データなどを表示しながら、同研究所の職員らが同センターで電流値など発生の条件を設定した。実際にプラズマが発生する様子が映し出されると、関係者からは歓声が上がった。
 この後、さらに条件を変えて2度実験。結果などのデータも高速で送受信できることを確認した。
 同研究所の池田佳隆所長は取材に「遠隔実験はITERにさまざまな研究者が参加できる重要な仕組み。今回の結果を踏まえ、より良いものにしたい」と語った。
 また、この日は青森県立青森高の生徒10人が、同研究所で実験の様子を見学した。

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