[2018_11_24_79]地熱発電所と火山前線(「大噴火が少なすぎる近年の日本」講演資料#79)(島村英紀2018年11月24日)
 
【島村】地熱発電というもあります。地熱発電所は火山フロント(前線)にほぼそって分布しています。風力や太陽光発電とちがって天候に影響されません。そういった意味では一日中、一年中、出力が高くたもたれる。ただ、二つの問題もありまして、一つは国立公園の中での開発が許可されない、ボーリングをしていけないということです。もう一つは温泉業者がそこにある温泉が涸れてしまうのではないかということで反対しています。ここ数年で変わりまして、国立公園の外から斜めにボーリングも可能となっています。地熱発電は、いままでよりは増えると思います。
 ただし、増えたために別の影響がでるかもしれません。地熱発電はヒ素みたいな有害なものも一緒にでてくる問題があります。 日本の地熱量というのは、世界で三番目になります。アイスランドに行きますと、地熱発電がたくさんあるのですが、ここで動いている機械というのは、日本の機械なんです。日本としては、技術力があるので、地熱発電の可能性は非常に高い。
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