[2018_10_16_02]<東電公判>武藤元副社長、冒頭被災者におわび 被告人質問(毎日新聞2018年10月16日)
 
参照元
<東電公判>武藤元副社長、冒頭被災者におわび 被告人質問

 東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された旧経営陣3人に対する被告人質問が16日午前、東京地裁(永渕健一裁判長)で始まった。この日は3人のうち、武藤栄元副社長(68)への被告人質問が午後まで行われ、17日も続く予定。
 武藤元副社長は被告人質問で、まず原発事故が起きたことに対する思いを問われ、「亡くなられた方々やご遺族、避難を強いられている多くの方々に、言葉で表せないご迷惑をかけていることを深くおわび申し上げる。誠に申し訳ございません」と謝罪した。
 他に同罪に問われているのは、勝俣恒久元会長(78)と武黒一郎元副社長(72)。3人が事故の責任について法廷で詳細に語るのは初めてとなる。
 起訴状によると、3人は第1原発に大津波が襲来して事故が発生する可能性を予見できたのに、対策を怠って事故を招き、福島県大熊町の双葉病院からの長時間の避難を余儀なくされた入院患者ら44人を死亡させるなどしたとされる。
 武藤元副社長は昨年6月の初公判で「振り返ってみて、事故の発生を予見できなかった。責任はないと考えます」と発言。他の2人も無罪を主張している。
 被告人質問は19日に武黒元副社長、30日に勝俣元会長に対して行われる。【蒔田備憲、柳楽未来】

KEY_WORD:FUKU1_:TSUNAMI_: