[2018_09_15_02]<高浜原発>関電が700メートルの新トンネル建設へ(毎日新聞2018年9月15日)
 
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<高浜原発>関電が700メートルの新トンネル建設へ

 ◇来春完成目指す 試験発破で住民不安視
 関西電力が音海半島の根元にある高浜原発(福井県高浜町)の敷地内に、700メートルのトンネルを建設することが関電への取材で分かった。安全対策工事の一環で、半島突端部の音海地区に至る県道に設けられた田ノ浦トンネル脇に造る。既に試験発破を始めており、地区住民からは不安の声も上がっている。【高橋一隆】
 関電によると、高浜1号機の近くに高さ6メートル、幅8メートルの規模で建設し、来年4月ごろの完成を目指す。県道は音海地区から町中心部に向かう唯一の道路。関電は敷地内に設けるトンネルを資機材の運搬に利用するとしている。8月29日に始めた試験発破は当面続けられる予定で、出入り口付近には防音扉が取り付けられた。
 予定地は田ノ浦トンネル(497メートル)から30メートル以上離れているというが、不安視する地区住民もいる。田ノ浦トンネルは建設から半世紀近くたっており、70代の男性は「古いトンネルなので、発破によってひびが入ったりはしないか」と懸念。「工事車両が増えると普段の通行が危険になりそう」と話す50代の男性もいた。関電原子力事業本部は「安全第一で慎重に工事を進める」としている。
 高浜原発の近くでは、関電所有地の山中に定期検査で関連機器を点検する約1万4000平方メートルのメンテナンススペースを造る計画もあり、大規模工事が続く見通しとなった。関電では、新トンネルの工事を試験発破の結果を踏まえて着手する方針。

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