[2018_08_25_01]<関西電力>大飯、高浜原発で初の“同時事故”想定訓練(毎日新聞2018年8月25日)
 
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<関西電力>大飯、高浜原発で初の“同時事故”想定訓練

 関西電力大飯、高浜両原発の同時事故を想定した国の原子力防災訓練が25日、福井県おおい、高浜両町の原発周辺で始まった。近接する原発の同時事故を想定した大規模訓練は初めてで、国や関電、半径30キロ圏内の福井、京都、滋賀の3府県の行政機関、住民ら約2万1600人が参加。屋内退避、広域避難の訓練などが26日まで行われる。
 各4基の原子炉がある両原発は若狭湾に面し、約13キロしか離れていない。原発の新規制基準は電力会社に同時事故を想定した防災対策を求めておらず、自治体から広域訓練を望む声が上がっていた。
 訓練は、京都府北部を震源とした震度6弱の地震で大飯原発の原子炉を冷やせなくなり、高浜原発でも送電線事故で同様の事態が発生したと想定。原発に近いオフサイトセンターに設置した対策本部でテレビ会議を開くなど初動対応を確認し、原発では大型ポンプで原子炉に緊急注水する訓練をした。急病人役の住民をヘリコプターで運ぶ訓練もあった。
 26日には福井県内でおおい、高浜両町をはじめ住民約1600人が参加し、兵庫県内など避難先の公共施設にバスで実際に移動する。京都府、滋賀県でも住民の避難や除染の訓練がある。
 両原発のうち大飯3、4号機が運転中。定期検査中の高浜4号機では今月20日、原子炉上部から放射性物質を含む微量の蒸気が漏れる事故が起きた。【高橋一隆】

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