[2018_06_16_04]勝野・電事連会長 「電力会社でプルトニウム融通」検討(毎日新聞2018年6月16日)
 
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勝野・電事連会長 「電力会社でプルトニウム融通」検討

 大手電力会社が保有するプルトニウムの削減策として電力会社間で融通しながら消費を促す案が浮上していることについて、電気事業連合会の勝野哲会長(中部電力社長)は15日の定例記者会見で、「これからの検討(課題)ということだ」と述べ、実現可能性を探る考えを示した。電事連はウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を原発の燃料として使う「プルサーマル発電」を全国の16〜18基で実施する計画を立てていた。しかし、東京電力福島第1原発の事故以降、実現のめどが立たない状況が続いていた。
 プルトニウムは原発の使用済み核燃料の再処理で生じ、日本は原子爆弾約6000発分に相当する47トンを保有。利用目的のないプルトニウムは持たないのが原則で、原子力委員会は原発の再稼働が遅れている電力会社の保有分を、再稼働済みの原発を持つ他の電力会社に譲渡させるなどして消費を促す新たな利用指針を検討している。
 勝野会長は記者会見で「従来の努力を継続していきたい」と述べ、各社の取り組みが基本との姿勢を示した。その上で「プルトニウムをいかに減らすかの検討は常にしており、最善の方法をやっていかないといけない」と語った。

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