[2018_03_03_01]配管室また雨水流入 原燃再処理工場 「恒久対策」に不備(東奥日報2018年3月3日)
 
 日本原燃は2日、六ヶ所再処理工場の非常用電源建屋に隣接する地下コンクリート室「配管ピット」に雨水とみられる浸水があったと発表した。雨水流入は昨年以降7回目で、原因は不明だという。原燃は昨年10月に浸水防止の恒久対策完了を宣言したが、対策の不備が露呈した。
 原燃によると、1日今後5時すぎ、協力会社社員が1日1回の巡視点検で、二つある配管ピットのうちA室の床に雨水とみられる水たまり約17リットルを発見した。前日の点検で浸水はなかった。雨と雪が降り続いた1日の荒天が影響したとみられる。非常用電源建屋への浸水はなく、外部環境にも影響がないという。
 配管ピットを巡っては、昨年8月に配管が通る貫通部の隙間を埋めるシール剤の経年劣化により雨水800リットルが非常用電源建屋に流入。原燃が14年間、貫通部を未点検だったことも発覚した。
 配管ピットへの雨水流入はその後も5回発生。原燃は同10月、配管ピット周辺地盤のコンクリート塗装や二重ぶた設置など恒久的な浸水防止対策を終えたと発表していた。
 雨水流入など安全管理トラブルの続発を受け、原燃は改善活動を優先するため、同10月に安全審査を中断。雨水流入に関し、工藤健二社長は今年2月末の定例会見で「要因分析を終了し、現在それらに対する対策を取りまとめている」と説明し、審査再開に向けた件業が進展していると強調したが、浸水対策の見直しを迫られる事態となれば審査再開は遠のくことになる。   (阿部泰起)
KEY_WORD:ROKKA_: