[2017_07_06_04]高浜原発再稼働「住民説明が不足」 京都副知事が規制委員長に苦言(東京新聞2017年7月6日)
 
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高浜原発再稼働「住民説明が不足」 京都副知事が規制委員長に苦言

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は六日、再稼働した関西電力高浜原発3、4号機が立地する福井県高浜町を訪れ、事故時の防災対策について地元首長らと意見交換した。高浜町に隣接する京都府の山内修一副知事は「住民が理解できる説明が不足している」と苦言を呈した。
 田中氏は、原発から三十キロ圏内の住民避難について「(むやみに避難せず)屋内退避することで混乱を避け、被ばくのリスクを低減できる」と説明したが、山内氏は「国の原子力政策への不信感が払拭(ふっしょく)されないと、住民に適切な行動をお願いすることは難しい」と述べた。田中氏が再稼働した原発の地元を訪れるのは、九州電力川内(せんだい)原発のある鹿児島県、四国電力伊方(いかた)原発がある愛媛県に次いで三カ所目。
 高浜3、4号機は二〇一五年二月に規制委の審査に合格し、一六年一〜二月にいったん再稼働したが、大津地裁が運転差し止めの仮処分を決定し、一年以上停止。今年三月、大阪高裁が決定を取り消し、関電は五月に4号機、六月に3号機の原子炉を起動。二基は既に営業運転に移行している。


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