[2017_06_02_03]原子力機構、ガラス固化作業を中断=3回目、東海再処理施設(時事通信2017年6月2日)
 
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原子力機構、ガラス固化作業を中断=3回目、東海再処理施設

 日本原子力研究開発機構は2日、東海再処理施設(茨城県東海村)で進めている高レベル放射性廃液のガラス固化作業を中断したと発表した。
 ガラス溶融炉内の不純物の影響で、炉を熱する電極間の抵抗値が低下したためという。
 同施設は、施設内に保管している約400立方メートルの廃液処理のため、昨年1月に9年ぶりに再稼働したが、トラブルなどによる予定外の停止は3回目。機構は詳しい原因などを調べる。
 原子力機構によると、1日午後10時50分ごろ、ガラス溶融炉の主電極間の抵抗値が低下しているのが分かり、職員が停止操作を始めた。炉内に白金族元素がたまり、電気抵抗を低下させた可能性が高いという。
 高レベル放射性廃液は、原発の使用済み核燃料などから出る極めて放射線が強い廃液。同施設は原子力規制委員会の新規制基準に適合していないが、規制委はガラス固化して保管した方が漏えいなどの危険性が低くなるとして、例外的に稼働を容認している。
 昨年1月に作業を開始したが、同4月に設備のトラブルで停止。今年2月にも廃液とガラスを混ぜた固化体の搬送に使うクレーンに不具合が生じ、作業を停止していた。

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