[2017_03_24_04]<東電社員>半数が福島第1炉心溶融「あると思っていた」(毎日新聞2017年3月24日)
 
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<東電社員>半数が福島第1炉心溶融「あると思っていた」

 東京電力が福島第1原発事故後、約2カ月にわたって「炉心溶融(メルトダウン)」を隠蔽(いんぺい)していた問題で、当時の東電原子力関係社員の約半数が、溶融は「あると思っていた」と社内調査に答えていたことが24日、隠蔽問題に関する新潟県と東電の合同検証委員会で明らかになった。東電社内の「言い出せない」体質が改めて浮き彫りになり、木村公一・新潟本社代表は「社会がどんな情報を求めているか考える視点が欠けていた」と述べた。
 調査は昨年11月から今月にかけて実施。事故当時か現在、東電の原子力部門に所属する社員約4000人を対象にアンケートを行い、3639人が回答した。
 事故当時、「原子炉がどのような状況と推測していたか」との問いには、1730人(約48%)が1基以上の原子炉で炉心溶融が「あると思っていた」と回答。「ないと思っていた」は382人(約10%)、「分からなかった、覚えていない」は1527人(約42%)だった。
 さらに当時の東電本店広報班員7人を含む59人が、「炉心溶融」や「メルトダウン」の言葉を使わないように、社内で「指示を受けた」と回答。ただ、いずれも指示したとされた側が否定したり、指示をした理由が不明だったりし、指示系統は判明しなかったという。【高木昭午】

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