参照元
＜高浜原発＞大阪高裁２８日に決定　運転差し止め仮処分巡り
　関西電力高浜原発３、４号機（福井県高浜町）の運転を差し止めた大津地裁の仮処分決定を巡り、大阪高裁（山下郁夫裁判長）は２１日、関電が決定の取り消しを求めた保全抗告について、今月２８日に決定を出すことを決めた。住民側の弁護団と関電側に通知した。決定は即座に効力が生じるため、高裁が保全抗告を認めた場合、３、４号機の再稼働が法的に可能になる。
　仮処分は２０１５年１月、高浜原発から約３０〜７０キロ圏内に住む滋賀県の住民２９人が申し立てた。
　大津地裁は昨年３月の決定で、関電側に運転差し止めを命じた。地裁の裁判長は、再稼働審査の根拠となる国の新規制基準などに疑問を呈した。関電は決定の取り消しを求める保全異議を申し立てたが、同じ裁判長が昨年７月に異議を退けた。
　関電はこの直後、地裁の判断を不服として高裁に保全抗告を申し立てた。関電は仮処分の効力を一時的に止める執行停止の申し立てもしているが、高裁はこの判断も同日に示すとみられる。【向畑泰司】