[2017_02_24_06]<玄海原発>再稼働に「同意」 地元初判断、町議会特別委(毎日新聞2017年2月24日)
 
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<玄海原発>再稼働に「同意」 地元初判断、町議会特別委

 佐賀県玄海町議会は24日、原子力対策特別委員会を開き、町内に立地する九州電力玄海原発3、4号機の再稼働に同意した。地元として最初の判断となる。岸本英雄町長も来月上旬に同意表明する見込み。地元同意の範囲は事実上立地町と県に限られており、今後の手続きの焦点は県に移るが、県内の自治体の中には地元同意の範囲拡大を求める声もある。
 特別委は全町議11人で構成。九電から安全対策について聴取した後に審議し、採決で岩下孝嗣委員長を除く10人のうち9人が挙手して賛成した。反対は共産党議員1人だけだった。岸本町長は、県が3月3日まで県内5カ所で実施予定の再稼働に関する説明会が終了するのを待って、同月6日ごろ正式表明する考えだ。
 県も説明会後に判断することにしているが、再稼働に反対する塚部芳和・伊万里市長や反対派団体などは説明会のさらなる開催を要求しており、判断時期は不確定だ。玄海3、4号機は1月に原子力規制委員会の審査に「合格」し、九電は年内の再稼働を目指している。
 一方、議場には再稼働に反対する市民グループのメンバーら約10人が詰めかけ、委員から「資源のない日本は原発に頼らざるを得ない」といった発言が出ると、怒号が飛んだ。同県唐津市の成冨忠良さん(75)は「福島の原発事故はまだ続いている。県民説明会も続いているし、公開討論会も開いていない中で賛成するのはおかしい」と怒りをあらわにした。【関東晋慈、池田美欧】

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