[2017_01_23_01]高浜原発の転倒クレーン 風速42メートルまで耐えると想定(東京新聞2017年1月23日)
 
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高浜原発の転倒クレーン 風速42メートルまで耐えると想定

 関西電力高浜原発2号機(福井県高浜町)で転倒し、建屋の一部を壊した大型クレーンは、アーム部分先端からワイヤでつるした約五トンの重りを接地させる措置により、風速四二メートルまで耐えられると想定されていたことが、関電への取材で分かった。
 事故は二十日午後九時五十分ごろ発生。同日夕〜二十一日未明には暴風警報が出ており、原発構内二カ所の風速計は一五メートル程度を計測していた。関電によると、安全対策工事の元請け会社がこの方法で四二メートルまで耐えられると判断していたという。関電は風向きの想定やクレーンの管理に不備があった可能性もあるとみて、原因を調べる。
 関電は二十二日、クレーンの撤去を始めた。アーム部分を溶断して分割した上で、別のクレーンでつり下げて取り除く。作業完了は二十五日夕方の見込み。
 事故ではアーム部分の長さ約百十二メートルのクレーンが原子炉補助建屋や、計二百五十九体の核燃料を保管する燃料取り扱い建屋に倒れかかり、外壁の一部が破損。クレーンは約二百七十トンで、四十年を超える運転延長に向けた安全対策工事の準備作業に使われていた。

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