[2016_10_30_02]熊本地震を踏まえて玄海原発避難計画の全面的見直しを求めます_佐賀県知事_回答へのコメント(玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会2016年10月30日) |
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【佐賀県知事回答「具体的な原子力災害の想定はありません」】 2016年10月30日 7月29日に山口祥義佐賀県知事に提出した「熊本地震を踏まえて玄海原発避難計画の全面的見直しを求める要請質問書」について、10月26日付の回答が今日届きました。 途中何度か催促もしましたが、またも「3か月」もの時間を要しました。 3か月もの時間をかけて、避難訓練の後まで延ばしたのは、訓練も踏まえた課題なども盛り込んで「しっかりと」県民に伝えたいと思ってのことでしょうか。 さすが「県民に寄り添う」山口知事! 短いので、ぜひお読みください。 2016年10月26日 佐賀県知事回答 「要請質問書:熊本地震を踏まえて玄海原発避難計画の全面的見直しを求めます」への知事回答(2016年10月26日付) ダウンロード 知事の回答について、以下、項目に沿って気づいたことを記します。 ********************************** 「要請質問書:熊本地震を踏まえて玄海原発避難計画の全面的見直しを求めます」への 知事回答(2016年10月26日付)について (1)屋内退避について 「屋内退避も避難もできなくなる」点について知事回答は、熊本の広範囲にわたる甚大な被害を踏まえず、単に別の建物や別の避難路に避難すればよしとしています。 「10月10日の避難訓練で実証した」と言いますが、その中身は触れていません。訓練が超過小想定の下、突発的な事態に対応せずあらかじめ予定されたスケジュール通りに行ったものに過ぎなかったことは、訓練後の知事発言からも明らかです。全面的な見直しが必要です。 「必要な見直し」もされない下での再稼働は暴挙です。 (2)複合災害の想定について 県は地域防災計画(地震・津波編)において「あらゆる可能性を考慮して起こり得る最大クラスの地震・津波を想定」し、その被害想定を具体的に記述しています。それらの大地震が起きた時の玄海原発への影響について質したところ、 「県内で想定される地震が玄海原発に与える影響についての想定は行っていません」 「原因に関係なく、必要な対策を定めています」と回答しました。 「想定をしていない」と明言したのです。酷い話ですが、今後の追及材料として重要と思います。市町や住民にもどんどん知らせていく必要があります。 被害想定もなく防災対策をなどつくりようがありません。 それとも「闇雲に」つくるのでしょうか! 少なくとも「佐賀県地域防災計画 地震津波災害対策編」などを踏まえながら、複合災害時における原発事故時の避難を具体的に検討すべきではないでしょうか。 ※佐賀県地域防災計画(平成28年3月25日修正版) (3)「最悪の想定」について ここでも「具体的な原子力災害の想定はありません」と繰り返しました。 当初の質問の「スクリーニングの具体的な想定」については、結局「臨機応変に対応」というだけで、中身を何も答えませんでした。 放射能からの避難だからこそ、スクリーニングは徹底する必要がありますが、あまりに蔑ろにされています。 (4)土砂災害等危険区域について 熊本地震があっても、これまで通り、特に見直しも対処もしない、起きてから考えるということのようです。 危険が予測されているにもかかわらず、その回避のための施策を取らないというのは、怠慢そのものではないでしょうか。 (5)回答期間について 今回の回答も、3か月待たなければ書けない内容では到底ありませんでした。 提出時に1か月経った時点での連絡を求めていましたが、今回も約束は破られました。 そして2回催促しました。 何度言ったら分かるのでしょうか。 「回答期間」については、九電とズブズブだったあの前知事時代よりも酷い対応です。 反原発の市民団体に対してこのような対処でいいとしているのは、知事の判断なのか、部課長の判断なのか分かりませんが、山口県政の県民との向き合い方の問題です。 県民に真摯に向き合っていただきたい。 ********************************** ★避難訓練で見学・監視してきたことについても共有したうえで、県・市町へ要請行動等につなげていきましょう。 ※元の質問と、提出時の報告は以下にあります |
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