[2016_10_29_03]再処理工場 工事申請書を誤記載 「保安規定違反」原燃陳謝(東奥日報2016年10月29日)
 
 日本原燃は28目、六ヶ所再処理工場の工事に関し、原子力規制庁に認可申請した書類の図面に記載ミスがあり、実際の工事範囲と一部異なっていたと発表した。工藤健二社長は28日に青森市のラ・プラス青い森で開いた定例会見で「保安規定違反に該当すると考え、深く反省している」と陳謝した。
 原燃によると、同工場の一般蒸気系配管の交換工事を昨年11月に完了した。今年3月、規制庁へ認可申請書を提出し、7月に認可された。ただ、申請書の2カ所で交換範囲を実際とは逆に記載。10月24日、規制庁の現場確認検査でミスが発覚した。工事は設計通りに完了しており、安全性に問題はないという。
 規制庁担当者は取材に対し「悪意がないとはいえ無許可工事になる。保安規定違反かどうか、今後の保安検査で確認していく」と語った。今回のミスを受け、原燃は規制庁に認可申請中の他工事3件をいったん取り下げ内容を確認することを決めた。
 また、原燃社員が国の許可状を偽造して高周波設備を無許可使用したり、社員の2割が残業代を過少申告していたなどコンプライアンス(法令順守)違反が相次いでいることに、工藤社長は「重ねておわび申し上げたい。何より社員一人一人の意識の問題であり、コンプライアンス徹底にしっかり取り組んでいく」と述べた。
   (阿部泰起)
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