[2016_07_21_03]廃炉機構 「石棺」表現削除 「戦略プラン」修正版公表(東奥日報2016年7月21日)
 
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 原子力損害賠償・廃炉等支援機構は20日、東京電力福島第1原発事故の廃炉作業に関する新たな「戦略プラン」で言及した、建屋をコンクリートで覆う「石棺」の文言を削除した修正版を公表した。溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の完全取り出しを求める地元の反発を受け、経済産業省が機構に修正を指示していた。
 修正版では燃料デブリを取り出さないチェルノブイリ原発事故の収束作業を念頭に「核燃料物質を回収の見通しなく長期的に放置することは、当面の開じ込め効果があるとしても長期の安全管理が困難」と指摘。石棺の文言は使わずに「このような取り組みは採用しない」と明記した。
 記者会見した機構の山名元理事長は「石棺を内部で技術的に検討したことは全くない」と強調した。
 戦略プランは第1原発の廃炉作業の技術的な裏付けとなるもので、13日に2016年度版を公表。当初のプランでは燃料を取り出さない石棺に初めて言及したが、機構は現時点ではあくまで引き続き燃料の取り出しを目指すとしていた。
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