[2016_07_01_05]島崎氏の問題提起と新レシピに基づく基準地震動見直しを_長沢啓行大阪府立大学名誉教授(ちょぼちょぼ市民2016年7月1日)
 
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島崎氏の問題提起と新レシピに基づく基準地震動見直しを_長沢啓行大阪府立大学名誉教授

 前原子力規制委員長代理の島崎邦彦氏による問題提起が原子力規制委員会・原子力規制庁を採るがしている。「入倉式で地震規模が過小評価されているJという問題提起だが、原子力規制庁が入倉式を武村式に置換えて大飯原発の地震動を計算したところ、基本ケースで1. 8倍になった。それでも、「基準地震動を超えなかったことから、原子力規制委員会は「大飯原発の基準地震動を見直す必要はない」との結論を一旦は下した。しかし、その夕方には、規制庁による入倉式を使った基本ケースの地震動計算が関西電力の6割程度にすぎないことが発覚し、これを関西電力と同じ条件に直せば、武村式では基本ケースでも基準地震動を超え、不確実さを考慮すれば大飯3・4号の1260ガルのクリフエッジ(炉心溶融へ至るギリギリの地震動)を超えてしまうことが判明した。島崎氏は直ちに田中委員長宛の手紙で抗議し、再計算を求めた。あわてた規制委は、規制庁の説明不足を責め立て、一旦下した「結論を白紙に戻し、1週間後に改めて規制庁に検討結果を説明させたが、新たな計算結果もないまま同じ「結論を再び下した。国民の面前で披露されたお粗末な展開は、「世界最高水準の規制基準への適合性審査」の実態をつぶさに暴き出した。ここでは、断層モデルによる地震動評価における入倉式の位置づけを明らかにするとともに、原子力規制庁がこっそり行ったレシピの改ざんを暴き、推本が活用している松田式による修正レシピで地震動を評価するよう主張する。(後略)

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