[2016_04_30_03]地下450メートル、これが「核のごみ」の最終処分場だ フィンランドの「オンカロ」公開(産経WEST2016年4月30日)
 
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地下450メートル、これが「核のごみ」の最終処分場だ フィンランドの「オンカロ」公開

 【ヘルシンキ=池田祥子】原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分をめぐり、昨年世界で初めて建設許可が出されたフィンランドの最終処分場「オンカロ」が28日、メディアに公開された。運営主体のポシバ社は2023年の稼働を目指しており、使用済み燃料を地下約450メートルの岩盤地層に埋設する。
 フィンランド語で「洞窟」を意味するオンカロは、首都ヘルシンキから約250キロ離れたバルト海に浮かぶオルキルオト島で、2004年から整備が進められている。
 付近一帯は、花崗岩(かこうがん)などの固い結晶質の岩盤で、10億年以上活動していない安定した地質。オンカロでは、金属製容器に封印した使用済み燃料を数万〜10万年にわたり地下で隔離する。
 内部は洞窟のような坂道の坑道が整備され、最深部に金属製容器を埋める直径1・75メートル、深さ8メートルの穴が試験的に掘られている。
 坑道は最終的に総延長35キロになる予定。国内5基(1基は建設中)の原発から出る使用済み燃料5440トンを処分するという。
 ポシバ社広報責任者、パシ・トゥオヒマー氏(54)は「安全性に問題ない。フィンランドは原発に依存している国だからこそ、最終処分には積極的に取り組まなければいけない」と強調した。

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