[2015_12_26_01]地震動538ガル「妥当」 出戸西方断層で規制委 再処理工場 耐震審査最終段階(東奥日報2015年12月26日)
 
 日本原燃は25日、原子力規制委員会による六ヶ所再処理工場安全審査で、敷地に近い活断層「出戸西方断層」による地震動が最大538・1ガル(ガルは加速度の単位)、地震規模は最大でマグニチュード7・2になるとの計算結果を示した。規制委は「おおむね妥当」と評価した。
 出戸西方断層は、原燃が敷地に最も大きな影響を与えるとみている活断層。規制委が地震動の説明を了承したことで、耐震審査の最終段階となる工場の「基準地震動」(耐震設計の目安となる揺れ)設定へ近づく形となった。審査会合で原燃は、プレート間地震、海洋プレート内地震、内陸地穀内地震の地震動の計算結果を提示。敷地から約8キロの距離にある出戸西方断層による南北方向の揺れが、538・1ガルで最大値となった。
 原燃は昨年1月に規制委に審査を申請した際、同断層の長さを約10キロとしていたが、規制委側の指摘を受け約11キロと評価を見直していた。
 現在、再処理工場の基準地震動は600ガル。2004年に北海道で起きた留萌支庁南部地震の地震動620ガルを新たに考慮することにしたため、原燃は基準地震動を引き上げ、今後の審査会合で示す。
 耐震関係の審査ではこのほか、下北半島東方沖の「大陸棚外縁断層」の活動性について次回以降の会合で審議する。(古川靖降)
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