[2015_10_23_01]施工不良さらに53カ所 原燃・金具 大幅増の可能性も (東奥日報2015年10月23日)
 
 六ヶ所再処理工場の地下構内で蒸気配管を支える埋め込み金具1カ所に施工不良とみられる切断があった問題で、日本原燃は22日、さらに53カ所で基準の長さを満たさない金具が見つかったと発表した。調査は対象となる約14万3干カ所のうち、15日現在で369カ所を終えた段階。施工不良箇所の判明は今後大幅に増える可能性がある。
 原燃は2003年に金具を固定するネジが切断されているのを確認し、工場内を一斉点検していたが、今年8月になって切断された金具が壁面から浮き上がる施工不良1カ所を発見した。原子力規制庁は原燃に対し「手抜き調査を行っていた」と指摘している。
 原燃によると、壁に埋め込まれた金具の長さを調べるため、03年調査時の記録が不十分だった約14万3千カ所の超音波探傷検査に着手。これまで調査対象の1割以上に施工不良を確認したが、最終的に何カ所になるかは分からないという。
 基準の長さを満たしていなかった金具53カ所には仮設サポートによる補強工事を既に実施し、今後あらためて金具の付け替え工事を行うという。
 また、外観の目視点検は工場内にある金具約48万3千枚のうち約32万枚で終え、浮き上がりなどの異常は確認されていないという。目視点検は月内に終了する予定。
 原燃報道部は「現在100人態勢で点検・補修を行っている。さらに人員を増強して適切な措置を講じたい」とした。
     (阿部奉起)
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