[2014_09_20_02]東日本大震災 三陸北部の津波 海底地滑りで巨大化か(東奥日報2014年9月20日)
 東日本大震災で三陸海岸北部に到達した津波は、震源域からの波と、震源から北に離れた海底で起きた地滑りで発生した波とが合わさったことで巨大化したとの解析結果を、英国地質調査所などのチームがまとめ、19日発表した。
 三陸北部を襲った津波が、震源域周辺での断層のずれだけでは説明できないほど巨大だったとの見方はすでにあるが、原因は特定されていない。研究に参加したロバート・ゲラー東京大教授(地震学)は「『海底地滑り』が巨大化の原因になったとの説が有力になった」と説明している。
 チームは三陸海岸沖で観測した津波のデータを分析し、波の高さや到達速度をコンピューター上で再現するのに必要な条件を推測した。その結果、震源域周辺で起きた波に加え、震源から北東に約150キロの海域で、海底地滑りに特徴的な短い周期の波が発生している必要があることを突き止めた。
 この海域では地震前後で大規模な海底地形の変化があったことが確認されている。
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