[2014_07_16_03]川内原発、規制委審査に「合格」秋にも再稼働へ(読売新聞2014年7月16日)
 

川内原発、規制委審査に「合格」秋にも再稼働へ

 原子力規制委員会は16日の定例会合で、九州電力川内せんだい原子力発電所1、2号機鹿児島県の安全対策が新規制基準に「適合している」とする審査書案を了承した。
 九電の安全対策に規制委がお墨付きを与えたことを意味し、同原発は、再稼働の前提条件である安全審査に事実上、合格した。合格は全国の原発で初めて。残る審査手続きや地元の同意などを経て、川内原発は秋にも再稼働する見通しとなった。
 規制委は今後、安全審査を申請中の関西電力高浜原発福井県など残る11原発17基の審査を加速させる。
 規制委が示した400ページを超す審査書案は、地震や津波の最大想定や、水素爆発対策といった重大事故対策の内容について、新基準を満たしていると認定した。
 審査書案の取りまとめは、安全対策の基本方針を決める「設置変更許可」に関する手続きの一環だ。今後、30日間、国民から意見を募集する。このほか、機器の詳細設計を決めたり、事故時の人員配置などを決めたりする審査手続きもあり、九電は8月に必要書類を提出する。規制委は現地で機器を検査する。川内原発の地元では反対は少なく、自治体の同意は得られる見通しで、政府も再稼働させる方針だ。すべての手続きを終えるのに数か月かかるとみられ、再稼働は秋以降になりそうだ。
 九電は昨年7月の新基準施行と同時に川内原発1、2号機の安全審査を申請した。規制委の指摘を踏まえ、地震と津波の最大想定を大きく引き上げたため、規制委は今年3月、職員を集中投入して審査を進める優先審査の対象に選んだ。
2014年07月16日

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