[2014_06_24_01]福島第1原発:凍土遮水壁の工法変更(毎日新聞2014年6月24日)
 

福島第1原発:凍土遮水壁の工法変更

 東京電力は24日、福島第1原発の汚染水対策の凍土遮水壁について、土を凍らせる海側の凍結管長さ26.4メートルの埋設方法を変更すると発表した。従来の方法では、汚染された地下水が地層深くまで浸透し、海に流出する恐れがあるため。新工法では土が十分凍らず、凍土壁ができにくくなる懸念があるという。
 東電によると、原子炉建屋周辺で地下約25メートルを流れる地下水から1リットル当たり3100〜4700ベクレルのトリチウムが検出された。このまま凍結管を埋めるための穴を掘ると、汚染地下水が、海岸に設けた遮水壁より深くまで浸透し、海に流出する可能性がある。このため、あらかじめ太いパイプを埋設し、その中で穴を掘るという。
 東電は「凍結の具合が変わるかどうかは把握していないが、外側にもう一つ管があるので、冷えにくくなる」とみている。
 凍土遮水壁は汚染水低減の柱の一つ。地中に凍結管を垂直に打ち込み、管の内部にマイナス30度の冷却液を循環させることで地中の水分を凍らせる。こうして作った凍土壁で1〜4号機を取り囲み、地下水の流入を遮断する。【斎藤有香】
2014年06月24日

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