[2014_05_02_05]規制委員会2014年5月2日の議事録(原子力規制委員会2014年5月2日)
 

規制委員会2014年5月2日の議事録

<議事録のP.7〜P.10>
○田中委員長
 それでは、次の議題に移りたいと思います。次の議題は「原子力発電所の新規制基準適合性審査の状況について」です。
中略
○櫻田原子力規制部長
 原子力規制部長の櫻田でございます。資料2によりまして説明させていただきます。
 委員長から今、お話がございましたように、3月13日に前回は審査の状況を御説明しました。その後の状況をまとめた資料が1枚紙で表裏でございます。
 この間の一番大きなポイントというのは、1枚目の紙の真ん中あたりにありますが、九州電力から川内原子力発電所1・2号機に関する原子炉設置変更許可申請の補正書が4月30日に提出されたということかと思います。現在、この補正書の精査を含めて、引き続き審査を継続し、また、審査書案の作成の準備をするということをやってございます。
 この点について補足させていただきますが、御案内かもしれませんけれども、この資料そのものは7,000ページを超えるという非常に大部の資料でありまして、今、精査中ということでございますけれども、これまでざっと見てきた限りにおいて、一種、記載されている情報に不足があるのではないかということが判明してきております。
 どういうことかと申しますと、私ども、この補正書、すなわち申請書そのものでございまして、原子炉等規制法核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律に基づいた設置変更許可の申請の内容が記載されているわけでありますが、この記載を基にして、設置許可基準に照らして適合しているのかという審査を行うわけでありますけれども、その審査を行うために必要な情報の記載に若干の不足があるような話が出てきているということでございます。
 例えば、審査項目はたくさんございますけれども、例を申し上げますと、外部火災に関する安全上重要な設備が機能喪失に至らないのかという評価を行う必要があるのですが、火災ですから、そういう設備が火にあぶられて非常に高温になる。その状況でも大丈夫かという話を考えていく必要があるのですけれども、設備の耐える上限の温度について、コンクリート構造物については記載があるのだけれども、それ以外については記載がないとか、あるいはどのような火災が発生するのかという想定を行う必要がありますが、外部火災ですので、いろいろ考える必要がありますけれども、森林の火災については各種の想定があるのだけれども、航空機が墜落したことを想定した上での火災の発生についての想定が記載されていないとか、そういった話がいくつかございます。いずれもこれらは既に審査してきている内容ではございますが、申請書の中にきちんと書くべきものが書かれていないという、そういう類のものでございます。
 ほかにも似たような話がいくつかございますので、これらの点について整理した上で、来週、今予定では8日に開催しようと思っていますが、審査会合を開催して、申請者である九州電力にこれらの点について指摘するということを考えている状況でございます。以上が、4月30日に提出された補正書に関する御報告であります。
中略
 それから、これは川内1・2号の審査において出てきた話でございますけれども、川内1・2号では免震重要棟という設備を設計することになってございますが、これは免震構造物ですので、ほかの普通の構造物とは違って長周期の地震動の設定をする必要があるという課題が出てきました。この長周期の地震動設定に関連して指摘したケースとしてですが、地震モーメントというパラメータがございます。これは断層を震源とする地震の規模を示すパラメータでございますが、この地震モーメントと断層長さの関係について、4月23日の審査会合で指摘してございます。川内1・2号については、ほかの発電所と異なるやり方で地震動を設定してきたということがありますのと、それから、今、申し上げたように、これは免震重要棟の設計に関する話ということで、そのほかの通常の構造物の基準地震動に影響するということではないのですけれども、こういう話も出てきているという御紹介であります。いずれもこのようなことは、ほかのプラントについても引き続き確認していくことになろうかと思ってございます。
私からの説明は以上でございます。
○田中委員長
 ありがとうございました。
 一応、川内は、約束どおり4月30 日、先月末に補正申請が出てきたということですが、まだ少し欠落している部分があるということで、それを8日にまとめて整理して指摘するという、そういう理解でよろしいですね。
○櫻田原子力規制部長
 おっしゃるとおりでございます。補正書そのものの分量が多いので、まだ整理に時間がかかってございますけれども、改めて整理した上で、きちんと事業者に提示して、指摘してまいりたいと思ってございます。
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