[2013_03_13_03]「担当者の誤解が原因」 国会事故調中止問題で報告書(日経新聞2013年3月13日)
 
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「担当者の誤解が原因」 国会事故調中止問題で報告書

 福島第1原子力発電所事故を巡り、東京電力の誤った説明で国会事故調査委員会による1号機の現地調査が中止になった問題で、東電が設置した第三者検証委員会は13日、「担当者の誤解が原因で、上司の関与もない」との報告書をまとめ、広瀬直己社長に提出した。
 報告書は「現場に行けばすぐ露見するうそを担当者があえて言う必要性はない。故意にうその説明をしたとみるには相当無理がある」と結論づけた。また、担当者が上司とやりとりした電子メールなどから「上司は国会事故調への説明内容を把握していなかった」として、関与を否定した。
 第三者委は元仙台高裁長官の田中康久弁護士を委員長に、弁護士3人で構成。国会事故調に説明した担当者をはじめ、勝俣恒久前会長らからも事情を聴いた。
 国会事故調の田中三彦元委員によると、1号機原子炉建屋4階の現地調査の要請に、東電が昨年2月、実際には建屋カバーを通して日の光が入り、照明設備もあったにもかかわらず「建屋内は真っ暗」と説明したため、調査断念につながった。
 国会事故調は昨年7月にまとめた報告書で、4階にある非常用復水器(IC)と呼ばれる重要設備の配管が、地震による揺れで破損した可能性を指摘していた。〔共同〕

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