[2013_02_15_02]千年程度の間隔 大津波が発生か 日本海北部沿岸 北大教授ら調査(東奥日報2013年2月15日)
 北海道・奥尻島から新潟県・佐渡島までの日本海北部沿岸で、1993年の北海道南西沖地震と同規模の大津波が、千年程度の間隔で発生していた可能性があることが11日までに、平川一臣北海道大名誉教授(自然地理学)らの調査で分かった。
 国交省の検討会は調査結果を受け、日本海側の地震の発生場所や規模を取りまとめ、自治体の津波対策づくりに役立ててもらう方針。
 平川名誉教授らは東日本大震災後、奥尻島、北海道松前半島、山形県・飛島、佐渡島の4地域で海岸近くの崖など計約20地点の津波堆積物を調査。いずれの地点でも過去数千年の地層の中に津波が運んだとみられる海砂や石の層などを確認し、700〜千年程度の間隔で大津波が発生した可能性が高いと判断した。
 最も新しい時代で大津波が集中していたのは9〜11世紀。調査によると、山形県沖から佐渡島沖の一部の震源域では、現在まで千年近く地震が起きておらず、平川名誉教授は注意が必要だとしている。
 マグニチュード(M)7・8を記録した北海道南西沖地震の大津波では、高さ30bを超す大津波に襲われた奥尻島で約200人の死者・行方不明者が出た。83年の日本海中部地震(M7・7)では秋田県などで約100人が死亡した。
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