[2012_10_01_03]放射性物質の拡散シミュレーションの試算結果について(原子力規制庁2012年10月1日)
 
参照元
放射性物質の拡散シミュレーションの試算結果について

放射性物質の拡散シミュレーションとは
【目的】
拡散シミュレーションは、道府県が、地域防災計画を策定するにあたり、防災対策を重点的に充実するべき地域の決定の参考とすべき情報を得るため※に、原子力発電所の事故により放出される放射性物質の量、放出継続時間などを仮定し、周辺地域における放射性物質の拡散の仕方を推定するもの。
しかしながら、シミュレーション上の限界があるので、あくまでも目安として参考にすべきデータであることに留意が必要である。
※今般の福島事故を踏まえ、原子力安全委員会報告(平成24年3月)では、防災対策を重点的に充実するべき地域の目安(原子力施設から8〜10km)を見直し、概ね30kmとすることとしている。

【拡散シミュレーションの限界について】
拡散シミュレーションは、以下のように精度や信頼性に限界があることを踏まえて、参考とすべき。
○地形情報を考慮しておらず、気象条件についても放出地点におけるある一方向に継続的に拡散すると仮定していること。
○シミュレーションの結果は個別具体的な放射性物質の拡散予測を表しているのではなく、年間を通じた気象条件などを踏まえた総体としての拡散の傾向を表したものであること。
○初期条件の設定(放射性物質の放出シナリオ、気象条件、シミュレーションの前提条件等)や評価手法により解析結果は大きく異なること。
○各サイトで実測した1年分の気象データ8760時間(365日×24時間)を用いているため、すべての気象条件をカバーできるものではなく、また今後の事故発生時の予測をしたものでもない。
(後略)

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