[2012_02_11_02]警戒区域で21メートル津波も 東大と福島県調査(東奥日報2012年2月11日)
 東京電力福島第1原発から半径20キロ圏の警戒区域内で、東日本大震災による津波の痕跡調査が初めて実施され、福島県富岡町では、浸水した跡から最大で高さ21メートルにまで達していたとの分析結果を、東京大と福島県のチームが10日までにまとめた。
 今回の調査で、福島第1原発、第2原発が立地する同県双葉町、大熊町、楢葉町などでは多くの地点で10メートル以上になったと推定され、東電が大震災前に想定していた津波の高さ5・7メートルを上回ったことが、あらためて裏付けられた。
 チームの佐藤慎司・東大教授や県によると、調査は今月6、7日に実施。沿岸部にある南相馬市から楢葉町の約30地点で、浸水した痕跡や建物の壊れた場所を調べ、津波で浸水した高さなどを算出した。
 福島第1原発がある双葉町の海水浴場では高さが16メートルを超えたとみられる。浪江町の漁港では、倉庫の屋根が壊れた高さを測定し、9メートルに達したとの結果を得た。
 大震災の津波で東電はこれまで、福島第1原発の敷地内では高さ約15メートルまで達したとの調査結果を公表している。
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