[2011_07_27_02]若狭湾、上関に津波恐れ 原子力委 専門家が対策主張(福井新聞2011年7月27日)
 中国電力が山口県上関町で計画中の上関原発は、四国沖から紀伊半島沖を震源とする海溝型の「南海地震」が起きた際に津波に襲われる可能性があると、河田恵昭関西大教授(防災・減災学)が26日、国の原子力委員会の会合で指摘した。
 また原発14基が立地する福井県の若狭湾も「約400年前に内陸部を震源とする地震で津波が発生した記録がある」とし、確率が低くても想定される最大の津波に備えるべきだと主張した。
 河田教授は終了後、記者団に「従来の津波対策は比較的精度の高い過去のデータを参考にしていたが、今後はこれまで考慮していなかった極端なデータをどう活用するかが課題だ」と述べた。
 河田教授によると、大分県佐伯市にある他の堆積物から、周辺地域が過去3500年に津波に8回襲われたと指摘。南海地震による大津波が豊後水道を北上したと考えられるという。津披の規模は不明とし、具体的な上関原発の安全性には言及しなかった。
 400年前の若狭湾の地震は、大きな津波は起きにくい内陸が震源だったとされるが、地震で山が崩れて大量の土砂が海に流れ込み津波を起こした可能性があるという。
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