7日午後11時半すぎに宮城県沖で発生したマグニチュード（M)7.4の地震で、東北地方の一部の原子力発電所で大規模な停電によって外部電源が途絶えた。ただ、非常用ディーゼル発電機が稼働したため、使用済みの核燃料の冷却といった安全上重要な機能に現時点では問題は発生していないもようだ。東京電力福島第1原発でも新たな異常は見当たらなかったという。
　外部電源が途絶えたのは、定期検査中で止まっていた東北電力の東通原発（青森県）と日本原燃の使用済み核燃料の再処理工場（青森県）。
　運転停止中の東北電力の女川原発（宮城県）では外部電源3系統のうち2系統が途絶えたが、1系統で受電している。使用済み核燃料プールの冷却がいったん停止したが、その後、復旧した。

　地震発生後の各原子力施設の状況

福島第１原発　１〜３号機で原子炉への注水を継続
　　　　　　　１号機への窒素注入も継続
　　　　　　　構内にいた１３人が免震重要棟に退避

福島第二原発　原子炉の数値に異常なし

東通原発　　　外部電源が止まり非常用ディーゼル発動機が稼働
　　　　　　　使用済み燃料プールの冷却は継続

日本原燃の　　外部電源が止まり非常用ディーゼル発動機が稼働
使用済み
核燃料
再処理工場

女川原発　　　外部電源３系統のうち２系統が途絶えたが１系統から受電

泊原発　　　　出力９０%に落として供給継続