[2011_03_31_01]原発依存見直さず 北電社長「信頼回復に努力」(北海道新聞2011年3月31日)
 
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原発依存見直さず 北電社長「信頼回復に努力」

 「ほかの手段に替えるには何十年もかかる」。30日に記者会見した北電の佐藤佳孝社長は、東京電力福島第1原発の事故を受け、泊原発(後志管内泊村)の安全対策強化を繰り返し説明した一方、電力量の40%を原発に依存する現行体制の見直しは否定した。国策に乗って進めてきた原子力発電。重大事故を前にしても「原発の信頼回復に努める」と強調した。
 「放射能漏れで、国民の恐怖心がこれだけ高まっても原発は必要なのか」。記者が問うと、淡々と早口で答えていた佐藤社長は表情をややこわばらせ、「(ほかの手段で代替が)できるならば答えられるが、それはできないこと」と述べた。
 福島原発事故によって根本から崩れた日本の原発の「安全神話」。佐藤社長は泊原発への移動発電機車の設置など、事故後に決めた安全対策をアピールした。しかし、「東日本大震災以上の災害が起きないかと言えば、それは分からない」とも語った。
 また、「泊原発を安全なものとして考えるか、危険なものとして考えるか」との質問には、「(泊原発が)壊れる可能性はある」と認めた上で、「みんなに迷惑をかけないことができるかを考える必要がある」と、事故が起きても周囲への被害を防止する対策に力を注ぐ考えを示した。

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